私達の研究テーマは,研究室名にあるとおり「データ系列の構造を探ろう」です.
つまり,データ系列の構造を探ることで,実社会に貢献することを目標としています.
今の生活において,メールや動画などのデータを利用しない日はないでしょう.ですが,データの送受信が常にうまくいくとは限りません.例えば,動画や電話が途切れてしまったり雑音が入ったことがあるのではないでしょうか.しかし,データ系列にある構造を取り込む(符号化すること)で,データ送受信における誤りに耐性を持たせたり誤りがあっても復元できることが可能となります.特に私は,CDやフラッシュメモリなど記録媒体へ保存する際に,それらに起こり得る典型的な誤りパターンを考慮し,その誤りパターンに耐性を持たせたデータ系列に符号化してあげることで,書き込み・読み出しするための研究(制約符号)に興味を持って取り組んでいます.
また,データ列構造の考察の際に主として用いるグラフ理論は,応用範囲がとても広いと感じています.できるだけ少ない計算量で誤り訂正を行う方法(誤り訂正符号)や,ネットワークトポロジなどにも取り組んできましたが,今後も研究の応用先をどんどん広めていきたいと考えています.