液晶を用いて電磁波の伝搬を高度に制御する技術の確立を目的に掲げ,研究に取り組んでいます。特に,現在は,液晶材料を用いたテラヘルツ波伝搬制御素子の開発に力を入れています。液晶はディスプレイを中心に光デバイスへは広く用いられていますが,可視域に限らず,より広い周波数範囲で電磁波の外場制御を実現する可能性を秘めたとても魅力的な材料です。近年,生体イメージング,セキュリティ,環境計測,情報通信等,多様な分野においてテラヘルツ波の応用が提案されていますが,これらを実現するためには,テラヘルツ帯における高度伝搬制御素子の開発が必須です。当研究室では,世界に先駆けてこれを実現すべく,液晶材料の異方性と外場応答性に着目した新規的テラヘルツ素子の作製を試みております。この他??も,液晶の非線形光学応答を利用した光伝搬制御技術や,フォトクロミック分子を添加した液晶への偏光ホログラム記録等,「液晶」と「フォトニクス」をキーワードとして様々な研究を行っております。また,これらに限らず,電磁波伝搬の高度制御という観点から,新しくて面白くて有用な研究を次々と展開していきたいと思っております。
研究室のHP
https://whs.nagaokaut.ac.jp/hertz
ポスター
https://denki.nagaokaut.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2023/08/ElectromagneticWaveControlDeviceLab.pdf
メンバー紹介
研究キーワード
- フォトニクス
- 液晶
研究内容
研究室の様子
指導教員は非常に厳しいです。特に,実験室が散らかっていると激怒します。研究室に配属されると,研究テーマに関する説明を受ける前に,整理整頓の重要性について学びます。後片付けは実験と同程度に,場合によってはそれ以上に重要なのだそうです。おかげで研究環境はすこぶる快適です。居心地の良さはドクターコースまで残りたくなるほどではないでしょうか。さて,研究室の最重要行事はゼミであり,週1回行われています。各人が研究結果を報告し,他のメンバーと議論します。学会発表の練習や最新の研究論文の紹介等も行います。ゼミに参加することで,効率的な研究の進め方,報告書の作成法,プレゼンテーション技術が自然と身に付きます。もちろん,メンバー間での議論はゼミの場に限らず常日頃行われてます.研究は実験が主体ですが,研究の方向性を定めるため,或は実験結果を定量的に評価するために,理論計算も必ず行います。研究を通じて,液晶をはじめとする種々の有機材料の取り扱い方,光学実験,電気計測,物理現象のモデル化,数値計算,プログラミング等,様々な技術が体得可能です。一作業一片付け,使う前より美しくの精神が養われてからの話になりますが。