ディジタル信号処理技術は、現代のマルチメディア時代にとって欠かせない技術の一つです。本研究室では、画像・音響信号を対象としたディジタル信号処理アルゴリズムの開発を中心に研究を行っています。
1. 画像処理・解析
ディジタル画像処理技術は、医療、製品の品質検査、産業用ロボット、ディジタル家電など幅広い分野での応用がなされており、現在最も注目を浴びている技術の一つです。ここでは、人の視覚特性を考慮した画質改善アルゴリズムや、解像度変換や歪補正に使用される幾何学変換技術の高性能化・高速化を中心に研究を進めています。またステレオカメラによる物体認識/距離計測なども研究対象です。
2. 音響信号処理
音(音楽など)は人々の心を豊かにする一方で、時には騒音にもなり得ます。ここでは、音を音で消す「アクティブノイズコントロール技術」、指向性の鋭いパラメトリックスピーカを用いて特定の受聴者にのみ必要な音情報を届ける「局所音響再生技術」、ヘッドホン/骨導ヘッドホンで臨場感の高いサウンド再生を実現する「立体音像定位技術」を中心に、理論・実験・シミュレーションにより研究を行っています。また応用研究として、カメラにより得られる視覚情報を音声に変換し、骨導ヘッドホン+立体音像定位技術により視覚障害者の歩行を支援する「3D音声案内システム」の開発を進めています。