本研究室は,光や超音波を用いた計測技術を用いて,医学生物学分野・産業分野をはじめとする様々な分野における「可視化したい」という需要に応える技術を創り出しています。
医学生物学分野においては,光と超音波を組み合わせた画像診断技術である「光音響イメージング」を中心とした研究に取り組んでいます。この技術は,医療に広く普及している超音波診断の画像に光計測で得られる色情報を加える技術であり,光学技術のみでは不可能な解像度で生体内部の色情報を可視化できる点が特徴的です。また,同原理に基づく「光音響顕微鏡」に関する研究にも取り組んでおり,血液等を高精細に可視化できることを実証しています。これらの技術について,臨床医学のみならず基礎医学,創薬,生物学など,医学生物学分野を構成する幅広い学問・産業への応用を推進しています。
産業分野においては,超音波を用いて物体内部の温度分布を計測する「超音波サーモメトリ技術」や,非接触で構造物の内部状態を可視化する「レーザー超音波技術」等の,様々な産業への応用に向けた研究を,本学機械系の「超音波・非破壊センシング研究室」と連携して推進しています。