情報通信制御工学コース

画像計測システム工学研究室

画像計測システム工学研究室

メンバー紹介

准教授/平沢壮

研究キーワード

  • 非侵襲イメージング技術
  • 非破壊計測技術
  • 生体医工学
  • 医工連携

研究内容

本研究室は,光や超音波を用いた計測技術を用いて,医学生物学分野・産業分野をはじめとする様々な分野における「可視化したい」という需要に応える技術を創り出しています。

医学生物学分野においては,光と超音波を組み合わせた画像診断技術である「光音響イメージング」を中心とした研究に取り組んでいます。この技術は,医療に広く普及している超音波診断の画像に光計測で得られる色情報を加える技術であり,光学技術のみでは不可能な解像度で生体内部の色情報を可視化できる点が特徴的です。また,同原理に基づく「光音響顕微鏡」に関する研究にも取り組んでおり,血液等を高精細に可視化できることを実証しています。これらの技術について,臨床医学のみならず基礎医学,創薬,生物学など,医学生物学分野を構成する幅広い学問・産業への応用を推進しています。

産業分野においては,超音波を用いて物体内部の温度分布を計測する「超音波サーモメトリ技術」や,非接触で構造物の内部状態を可視化する「レーザー超音波技術」等の,様々な産業への応用に向けた研究を,本学機械系の「超音波・非破壊センシング研究室」と連携して推進しています。

画像計測システム工学研究室
写真1 本研究室1期生が構築中の光音響顕微鏡装置

研究室の様子

画像計測システム工学研究室は,2024年度に新設された研究室であり。2024年11月に配属された一期生たちとともに,一から創り上げているところです。週に1回の研究相談会を通して,研究を進めるうえで必要なスケジュール・進捗・研究方針について確認・指導を行いますが,基本的には学生の自主性・自律性を可能な限り尊重して運営する方針をとっています。これらを通して,研究テーマに関連する専門知識や技術に加え,研究をはじめとした様々な問題を解決するための普遍的な「考え方」,社会生活を行う上で必要となる自己管理能力を身に着けられるように指導します。研究内容の社会実装に向けた共同研究を推進しており,異分野の研究者や企業の方々とのディスカッションを経験できるため,異分野融合領域に関する知識を身に着けるとともに,専門性が異なる研究者とコミュニケーションする能力を身に着けることができます。

画像計測システム工学研究室
写真2 光音響顕微鏡装置で観測したマウスの耳血管画像, (a) 顕微鏡写真, (b) 光音響顕微鏡画像